こだわりの商品を作る物語

杉本神籠園

オリジナルの観葉植物を生みだし、日本だけでなく世界でも認められている植物生産農家さん。

福岡県みやま市瀬高町の田園風景を横目に山道を少し登った所、断崖絶壁に囲まれた山間に杉本神籠園さんはあります。

「ちょっと迷うかも知れませんので、お電話ください。」

取材のアポをとった時、奥さまの杉本かおりさんがそう言ってた理由が、やっとわかりました(笑)
下の道路からじゃ、まさかこんな所に植物の温室があるとは思えない山間部。
(※一応、関係者以外立ち入り禁止となっている私有地です)

杉本神籠園

杉本かおりさん:
「すごい所でしょ(笑)
この場所は神様の岩が祀られてた場所だそうで『神籠園』という名前もそこからとったらしいんですよ。」

インテリアショップでも見かけるような観葉植物を育て、販売している杉本 佑貴さん、かおりさんご夫婦。
実は、ひいお祖父さんの代、明治時代から植物を育てている家系なのだそうです。

「多趣味な方だったようで、いろんなところから植物を集めて育てていたそうです。
明治初期に花菖蒲をオランダやアメリカに輸出までしてたそうですよ!」

その血をひいたお祖父さんの春男さんが、オオタニワタリというシダ植物の変種を選抜育種し、エメラルドウェーブという杉本神籠園オリジナルの植物を生みだしたのです。

「たまたま屋久島かどこかでウネウネしたオオタニワタリを見つけて、胞子をもって帰ってきて。
それから30年ぐらいずーっと交配して作ったんです。」

エメラルドウェーブ

それまで杉本神籠園では、花菖蒲をメインに育て販売していました。
お父さん、がこのエメラルドウェーブを商品化に向けて種苗登録などを行い、アレンジメントなどに使う「切葉」として量産をスタートさせるのです。
そして、佑貴さんの代になり、エメラルドウェーブをはじめ観葉植物に絞って生産をはじめました。

「エメラルドウェーブは、ヨーロッパで苗まで育ててもらい、それを輸入してここで大きくしています。」

今や、ヨーロッパやアメリカでも『クリスピーウェーブ(CrispyWave)』という名前で流通し、ドイツで行われる世界最大の国際園芸見本市(International Pflanzen Messe)にて最優秀賞を受賞したほど世界各地で愛される植物になりました。(杉本神籠園 公式サイトより)

杉本神籠園
観葉植物として鉢植えのエメラルドウェーブも生産。

「『オリジナルの植物が筑後地方にある』という記事が西日本新聞に載ってたんです。
それをたまたまヨーロッパから買付けにきて田主丸にホームステイしてたデンマーク人が見たそうです。
『なにこれ?』って連絡くれて、見に来られて…」

そして、その流れでエメラルドウェーブをヨーロッパで製品化するという話にまでなったそうです。

「お義父さんが主人に『おまえ、(ヨーロッパに)行け!』って(笑)
まだ主人は22、3歳で大学に通ってて『何しようかなぁ』って考えてる時で。」

そして、ヨーロッパでエメラルドウェーブを生産することが決まり、佑貴さんは植物をやっていくこと決めたそうです。

エメラルドウェーブ
切葉用のエメラルドウェーブは少し離れた田園地帯のハウスで育てています。

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杉本神籠園
現在は、市場流通分のみの生産となり
オンラインストアなどの業務はお休みされているそうです。
「スギミドリ」という名前でイベントに出店されてる時は
いろんな観葉植物をご購入いただけます。

公式WEBサイト:http://sugimoto-shinryuen.com
Facebookページ

 


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About the author

チクチック

地域・地方の魅力は、そこで暮らし営む「ひと」の魅力だと思います。
その魅力は日本中、世界中にありますが、まずは自分たちが暮らす福岡県ちくご地方に目を向けました。
そして、市町村単位ではなく、自分たちが日常的に気軽に行動できる、例えば車で1~2時間で移動出来るような、もっと感覚的に大きなエリア。
「自分の地元」と言えるようなエリアを自らの足を使って取材する形で発信しています。

地域の読みものとしてのWEBマガジン「チクチック」を担当している
オガワが取材に行ったり、イベントで見たり、お店で聞いたことを記事として書き留めてます。