おいしいお店の物語 こだわりの商品を作る物語

酢造発酵場スー

地元で採れた果実を発酵させるところから造る
果実酢と調味料を製造する Sü(スー)の大山夫妻。

酢造発酵場スーは、福岡県うきは市の中心や駅から少し外れた所にあります。
宮崎県のお酢屋さんで生まれ育った大山英章さんは、同県出身の奥さま紀子さんと2人きりで、うきは市に果実酢を造るために此処へ引っ越してきました。

酢造発酵場スー

知りあいが誰もいないのに、ここ(うきは市)を選んだ理由は?

英章さん:
「果実酢を造るのには寒暖の差が必要なんです。宮崎だと寒さが足りない。
あと、お酢を造るのに水は欠かせないんです。
水道水は使えませんので、井戸を掘ってある場所がイイ。
その条件で場所を探したら、ココだったんです。」

紀子さん:
「条件以外は、あんまり考えてなかったです(笑)
2人で住んで、酢造場作っても部屋が余ってしまうほど家が広くて。
そんなに広さは必要ないから、じゃぁ、お酢を使った料理を提案できるカフェを造ろうって。」

知りあいもツテもない状態から始めたそうです。
最初の頃、果物の仕入れは、紀子さんが体当たりで近所の農家さんへ行ってました。

「最初は、お酢になりやすい葡萄、リンゴ、苺、柿くらいしか考えてなかったんですけど。
農家さん達が『こんなのもある』ってどんどん紹介してくださって種類が増えていきました。」

酢造発酵場スー

Suさんの果実酢は、果実を発酵させた果実酒から造り、酢酸菌の働きで酢へと熟成させます。
糖度の高い果物ほど、発酵しやすく、果実酢の原料に向いているそうです。
葡萄やリンゴのお酢が多くみられるのは、糖度が高くお酢になりやすいから。
桃、いちじく、梨などは発酵がむずかしく何度も何度も試作を繰返しました。

「果実を漬込むのではなく果実自体を発酵させて造るので、お酢になったとき香りが弱くなってしまう果物もあるんです。」

酢造発酵場スー

外観からは想像もできないほど、鮮やかな水色に塗られたカフェスペース。
駐車場に面した大きな窓から木漏れ日が差し込み、モダンなインテリアと優しい風景のコントラストが見事です。
このカフェでは、Suの果実酢や調味料、コンフィチュールを使ったランチやスウィーツ、ドリンクを味わえます。
もちろん、商品も販売しています。
試食もできるので、それぞれ試しながら説明を聞いてじっくり選んで買うことが出来ます。

※現在、ランチは前日までのご予約が必要です。

英章さん:
「果実酢を水やお湯で割って気軽にドリンクとして飲んでもらうのもイイんですが…
もっと、調味料としてのお酢の魅力を知ってもらいたいんですよね。」

紀子さん:
「家でも試していただけるように、メニューのレシピは聞かれたら教えますし、ブログにも載せています。」

酢造発酵場スー
お肉も柔らかくなる「リンゴ酢のチキンカレー」

酢造発酵場スー
シュー生地も手作り「あまおういちご酢のムース」

旬の野菜や果物を使ってその都度メニューが替わるスーさんのカフェ。
その果実酢レシピの多さに驚きます。
料理は紀子さんが、スウィーツは英章さんと担当しているそう。
「果実酢料理=酸っぱい」という概念は消し飛ぶほど、何食べても美味しいのです。

「『酸っぱいのが苦手』という方もおられますが、全く酸味のない料理は物足りなく感じるはずですよ。
旨味成分のアミノ酸が果実酢には沢山入っているので、料理に使うと旨味やコクが増すんですよね。」

酢造発酵場スー

宮崎の実家がお酢屋さんで、後を継ぐために酢造に携わった英章さん。
研究熱心な英章さんは、酢造をすればするほど大量生産型の酢造より機械生産では出来ない酢造りに興味を持ちます。
その研究熱心さは現在も、果実酢を使ったドレッシングやコンフィチュール造りに活かされています。

紀子さん:
「年ごとに果物の出来が違うので、毎年同じ造り方というわけにはいきません。
定番の果実酢は、どんな条件でも同じ品質・味になるよう努めていますが、コンフィチュールやドレッシングは、『来年は巨峰酢じゃなくて、サッパリさせる白ぶどう酢かな』という感じで原料も変わります。」

英章さん:
「桃酢はむずかしいんですけど、最近良い感じで造れて、今年は特に出来がイイのでコンフィチュールに使おうと思っています。
『変わっていく』という事もウチお酢の楽しみにしていただこうかな、と。
 実際、『今年はどんなのが出来るの?』と毎年の変化を楽しみにされる声もあるんです。
 最近はその期待に応えようとしてるくらいです(笑)」

酢造発酵場スー

100個くらいしか造れない期間限定商品も含めると、お2人で造ってるとは思えない品数。
自分たちが納得いかない、美味しいと思えないモノはもちろん、自分たち以外の人にも何度も試食してもらい商品として世に出します。
それは、カフェで出て来る料理も同じです。
美味しいものを食べるのが好きだからこそ、美味しいものを届けることへのこだわりが強い大山夫妻です。


酢造発酵場スー
〒839-1301
福岡県うきは市吉井町桜井59-1
OPEN: 12:00~17:00
定休日:水・木曜日
公式HP http://vinegar-su.com

※現在、ランチは前日までのご予約が必要です。
駐車場あります。

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チクチック

地域・地方の魅力は、そこで暮らし営む「ひと」の魅力だと思います。
その魅力は日本中、世界中にありますが、まずは自分たちが暮らす福岡県ちくご地方に目を向けました。
そして、市町村単位ではなく、自分たちが日常的に気軽に行動できる、例えば車で1~2時間で移動出来るような、もっと感覚的に大きなエリア。
「自分の地元」と言えるようなエリアを自らの足を使って取材する形で発信しています。

地域の読みものとしてのWEBマガジン「チクチック」を担当している
オガワが取材に行ったり、イベントで見たり、お店で聞いたことを記事として書き留めてます。