こだわりの商品を作る物語

竹研たちばな

福岡県八女市立花町。
ここは自治体単位では竹林面積日本一の町です。
そんな立花町の北山地区地域振興会議の仲間だった5人が「竹研たちばな」を発足させ、3年も掛けて研究、実験を繰り返し、自信を持って世に出せる竹堆肥を作り上げました。
竹堆肥つくり 八女
おいしいタケノコの特産地としても知られてる立花町ですが、農家の高齢化により、放置竹林も至る所に広がっている現状です。
中国産のタケノコがどんどん入るようになり、国産のタケノコの市場価格が下落。
タケノコ堀は大変な重労働で「こげん安かなら、もう掘らんばい」と、堀る人が少なくなっているそうです。
事務局長・野中 末弘さん:
「タケノコは、掘らんと1年で(竹林に)人が入れんごつなる」

竹は成長が早く、3年目にはタケノコが立つ所がなくなり地下茎が横に伸びて、近隣の畑にまで侵蝕し荒らします。
今、立花町の竹林で整備されているのは全体の3割程度。
それも近い将来元に戻ると言われています。
「年寄りばっかたい。いなくなったら誰もやらん」
竹堆肥つくり 八女
堆肥の管理を主にされている松崎さん。
竹堆肥つくり 八女
近見泰治さん、野中末弘さん、近見忠雄さん、松崎康暢さん、中村富治さんの5人は、家畜の糞の臭いを消すという土着菌の話を聞き、大学の先生や専門家と一緒に勉強会を開き、研究と実験を繰り返しました。
臭いを消す土着菌を立花の竹林で繁殖させ、竹粉と牛糞を混ぜた臭わない堆肥を作れば、竹を有効活用出来ます。
しかし、それぞれの仕事がある中、堆肥の開発をするのは容易ではありませんでした。
野中さん:
「商品開発っていっても、先行きがわからんやないですか。
『私たちも途中でつぶれやせんだか…』と実際、思ったよ。」

竹堆肥つくり 八女
元々は校長先生だった中村さん。
中村さん:
「この堆肥で土が元気になって美味しい野菜が獲れるようになれたら‥
あちこちに増えている耕作放棄地もどうにかならんか? という思いもあります。」

竹堆肥つくり 八女
中村さんの記録ノートより。
土着菌を培養するのに、1ヶ月。
その土着菌と竹粉と牛糞を混ぜて発酵させ、熟成させるのに半年かかります。
その間、定期的に堆肥を撹拌して温度を下げ、土着菌が死なないように手をかけてやらないといけません。
堆肥が出来上がると、今度はそれを使って色んな野菜を育てる実験を何度もしました。
そして、「土が元気になる臭わない竹堆肥」という実際の結果も出、商品として世に出せることになりました。
竹堆肥つくり 八女
醗酵で熱が出るため、撹拌すると湯気があがります。
竹堆肥つくり 八女
堆肥を運ぶ野中さん。
野中さん:
「3年間、一生懸命勉強したとよ。
人様に売るもんやけん、ちゃんとしたモン作らんと自信を持って売れんもんね。」

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